俺?CEOだよ。社員いないけど

めんどくさいことばかり考えている26歳起業家「FL G4ng」の日記。頭の整理のためにゴミを投下します。

【FL G4ngの千夜五百冊 第3夜】NETFLIXオリジナル「イカロス」

 

 

どうも。FL G4ngの千夜五百冊 第3夜でございます。今回ご紹介するのは僕が見てきたドキュメンタリーでも屈指の作品である「イカロス」です。

(2018/03/05追記: イカロス、見事アカデミー賞獲ったみたいですね。当然ですよ。このクオリティなら。いずれにせよ一人でも多くの人に見て欲しい)

f:id:Akiokio0115:20171223051414j:plain

 

(え?映画?本じゃないの?反則じゃね?)

 

確かに反則かもしれません。でもクソ面白いから反則でも紹介したいのよ。東京オリンピックを前にした日本人に絶対に見て欲しい。科学を手に入れた人間がフェアに戦うことがいかに難しいか。オリンピックとはいかに政治的か、国家的か。

 

国際大会に参加するほどスポーツを真剣にやっている人ならイカロスを見て「なんだよこれ。やってらんねぇ」と思うかもしれません。スポーツの存在価値をも揺るがすロシアの国家的ドーピングスキャンダルを暴いた作品、それがイカロスです。現在進行形で日本のニュースでもロシアのオリンピック参加資格停止問題を報じていますが、イマイチよくわかってない人もこの映画を見れば「あぁ、そりゃ参加資格停止されますわ」と納得していただけるかと思います。

 

 イカロスの概要

~ イカロスは、ブライアン・フォーゲルによって制作された2017年のドキュメンタリー映画。本作品は、アマチュアの自転車選手のフォーゲルが、ロードレースに勝つためにドーピングを試みようとするところから始まる。そのドーピングに関して、ロシア反ドーピング機関所長のグリゴリー・ロドチェンコフの助けを借りていた中で、国際スポーツ界を揺るがすスキャンダルが引き起こされる。 ~

 

この作品の監督は、自転車を愛しアマチュアレーサーとしても活躍しているアメリカ人のブライアン。彼はアマチュアの最高峰の国際大会で好成績を残すくらいの素晴らしい選手なのですが、彼はずっと心に突っかかりを覚えたまま自転車に乗っていました。そう、その突っかかりとは、アメリカの英雄的レーサーにして、ロードレースというスポーツの価値をドーピングの乱用によって地の底まで貶めたランス・アームストロングの存在です。(知らない人はこちらをどうぞ→ ランス・アームストロングのドーピング問題 - Wikipedia )


彼は、多くの人がそうであったように、ランスに憧れて自転車に乗り、ランスに裏切られた人間の一人です。しかし彼が他の人と違うのは「ドーピングを使えば、本当にランスのように速くなれるのだろうか」という疑問を持ち、それを自分で試してみようとしたことでした。彼が狙うのはアマチュア大会優勝ですが、もちろんアマチュア大会と言えど国際大会でドーピングなど厳禁です。そこで彼は「ドーピング検査をすり抜けさせてくれるようなスペシャリストはいないだろうか」と探し、ロシアの反ドーピング機関の所長のグリゴリーに行き着くのです。

 

ん??おかしいですね。なぜ反ドーピング機関の所長が協力してくれるんでしょうかね。この映画はそんなきな臭さを漂わせつつ、ブライアンの意図しないとてつもない規模のスキャンダルへと突入していくわけです。

 

ドーピング、ステロイドとは


イカロスの中でブライアンはステロイドを使用(お尻に注射)していますが、日頃ステロイドなんてアトピーの人が塗るくらいしか聞かない日本人にはあまりピンと来ないかもしれません。そんな、日本にはイマイチ浸透していないステロイドをはじめとするドーピングですが、スポーツ大国アメリカではその誘惑に飛び込む人が多々います。アメフト、総合格闘技、プロレス、ボディビル、そしてそれらの大きな身体に憧れる一般人...。ナチュラルな身体ではどうしても太刀打ちできないと考える人は何も選手だけではなく指導者にもいるらしく、アメフトの選手が「10代の頃はコーチによくわからずにステロイドを打たされていた」と語る映像をどこかで見たのをよく憶えています。


スタローンやシュワちゃん(元ビルダー)のような肉体系俳優もステロイド使用者

f:id:Akiokio0115:20171223043025j:plain

 

しかし代償は多岐にわたり、性機能不全、内臓肥大、頭髪の減退、ニキビなどの皮膚の不調、胸回りの女性化、女性なら男性化...。これらが必ずしも起こるわけではないようですが、リスクがある以上一般人にはとてもじゃないですが勧められるものでは無さそうです。

 

ランスのケースもそうですが、オリンピックやプロスポーツで活躍する選手を、僕らは羨望の眼差しで見ています。「あぁ、凄い才能を持った人が、凄い努力をしたんだろうな」と。しかし、その選手が薬に頼っていたらどうでしょうか。「どこまでが自力で、どこまでが薬の力なのだろう」、「俺も使ったらプロスポーツに行けるだろうか」、「もしかしていつも俺が勝てないアイツは使ってるんじゃないか?もしかして馬鹿正直にナチュラルで戦ってるのは俺だけなんだろうか」。

 

イカロスを見れば、ドーピングに対してそれなりのヒントが貰えますし、絶望感も味わえます。少しネタバレをしてしまうなら、ドーピングしても一人の選手の結果というミクロ的な視点で言えばそこそこのパワーアップでしかない(他にもたくさん重要な要因がある)かもしれないことがわかります。しかしオリンピックのような国家規模の視点で見ると、ドーピングの効果は相当にありそうです。

 

東京オリンピックでも、少なからずドーピングで失格になる選手が出てくるでしょう。そして、ドーピングしたにも関わらず検査をパスしてメダルを獲得する選手もおそらく出てくるでしょう

 

イカロスを見てしまった僕もまた、2020年の東京オリンピックを心の突っかかりを覚えながら観戦することになりそうです。